セミナー

微分幾何・トポロジーセミナー

タイトル Lyapunov optimizing measures of non-generic one-dimensional expanding Markov maps
開催日時 2017年5月10日 16:30~18:00(普段と曜日が異なるのでご注意下さい)
主催者
講演者 高橋 博樹氏(慶應大)
場所 矢上キャンパス14-733(14棟7階ミーティング3)
内容 区間[0,1]上の区分的C1級関数であって、[0,1]に特異点を含まないようなものにより生成される開放的な力学系を考える。
条件として、一様拡大性とMarkov性を仮定する。
このような力学系のうち、ジェネリックなものについてはLyapunov最適化測度が一意に存在し、フルサポートで、さらにその測度論的エントロピーは零であることが知られている。
本講演では、Lyapunov最適化測度が非可算無限個存在し、フルサポートで、さらにその測度論的エントロピーは正であるようなものが(ジェネリックではないが)稠密に存在することを示す。
最適化測度が無限個存在する状況は、weak KAM theoryなどの文脈で自然に現れる。
証明のキーポイントは、新しいC1級摂動補題を開発し、それを用いて記号力学系に帰着させ、エルゴード最適化に関する篠田の結果(2016年度修士論文)を用いることにある。
もしも時間が許せば、C1級摂動補題の証明における帰納的構成を少し変形することで、開放系のエスケープ率に関するEckmannとRuelleの予想に対する反例を構成できることにも触れる。(一部、篠田万穂氏(慶應義塾大学)との共同研究)
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