2025.04.02一般向け
「数理科学奨励賞」を受賞(奥土康太君、八木颯仁君、横井暉君)
修士2年 奥土 康太 君、八木 颯仁 君、横井 暉 君が「数理科学奨励賞」を受賞しました。
理工学研究科基礎理工学専攻数理科学専修では、毎年前期博士課程(修士課程)修了者のなかで、優秀な成績を修めた学生にその努力を表彰し「数理科学奨励賞」を授与しています。この賞の授与は、修士論文の作成にあたり、学生たちの大きな励みとなっています。
・受賞者:奥土 康太 君(小林研究室)
八木 颯仁 君(栗原研究室)
横井 暉 君(太田研究室)
・授賞日:2025.03.24
2025.04.01一般向け
学部4年 吉田 大洋 君 が「理工学部賞」を受賞しました
学部4年 吉田 大洋 君 が「理工学部賞」を受賞しました。
理工学部賞は、毎年の慶應義塾大学卒業式に際し、学業成績、人物ともに優れた学生に贈られる名誉ある賞です。
・受賞者:吉田 大洋 君(服部研究室)
・授賞者:慶應義塾
・賞名: 理工学部賞
・授賞日:2025.03.24
2025.03.18一般向け
第 19 回日本統計学会春季集会にて「学生優秀発表賞」「統計検定センター長賞」を受賞(修士2年 奥土 康太 君)
修士2年 奥土 康太 君 が第 19 回日本統計学会春季集会にて「学生優秀発表賞」「統計検定センター長賞」を受賞しました。
・受賞者: 奥土 康太 君(小林研究室)
・授賞者: 日本統計学会 および 統計質保証推進協会統計検定センター
・賞名: 学生優秀発表賞 および 統計検定センター長賞
・授賞日: 2025.03.08
2025.02.25一般向け
先端数理科学研究センター談話会
日時:3月12日(水) 15:30~18:00
場所:来往舎中会議室
15:30~16:30 南 美穂子 先生
計数データに対する統計モデルと傾向を過大推定するメカニズム
16:45~17:45 種村 秀紀 先生
亜種の進化モデルについて
アブストラクト
南先生:
計数データ(カウントデータ)に対する代表的な回帰モデルにポアソン回帰モデルや負の2項回帰モデルがある.
しかし,現実には,このどちらでも表せない計数データが数多くある.本講演では、マグロ巻き網漁による
サメの混獲数データの解析を例に、ゼロが過剰に多い計数データに対する回帰モデルを紹介する.
さらに、このようなデータに従来用いられていた負の2項回帰モデルを当てはめた場合、
傾向を過大推定する可能性が高いことを示し、この現象を数理的に解明する.
種村先生:
Ben-Ari と Schinazi (2016) は、「高い突然変異率を持つウイルスのように進化する集団」を研究するための
確率モデルを提案した。このモデルは誕生と死亡の過程を表すものであり、新しく誕生する個体は、[0,1]の範囲で
ランダムに決定される適応度(フィットネス)を持つ突然変異体であるか、または既存の適応度のいずれかを
一様確率で継承する。一方、死亡イベントでは、最も適応度の低い個体群全体が取り除かれる。
我々はこのモデルを修正し、「適者生存」の概念を組み込む。具体的には、非突然変異体の個体が誕生する際に、
適応度の割り当てを優先的選択(preferential attachment)メカニズムに基づかせる。つまり、適応度 f を持つ
個体が誕生する確率は、適応度 f を持つ個体群の大きさに比例するようにする。また、死亡イベントでは、
最も適応度の低い個体のうち1つだけが取り除かれるように変更する。
この優先的選択のルールにより、漸近的な振る舞いが累乗則(パワーロー)に従うようになり、
Ben-Ari と Schinazi (2016) のモデルで得られた指数関数的な振る舞いとは異なる特徴を示す。
代数セミナー
代数セミナー
微分幾何・トポロジーセミナー
微分幾何・トポロジーセミナー
今はやりのことは、10年後には古臭くなるでしょう。
数理科学科での勉強は、そのようなものではありません。
2000年以上も昔に証明された数学の定理は、今でも正しいのはもちろん、
当時と同じ価値を保ち続けています。
新しい科学技術の発展により、一層価値を増しているものもあります。
ITの技術はその基礎を整数論や離散数学に支えられ、
大量のデータを分析・解析するには統計科学や確率論の知識が不可欠です。
そのような普遍的価値をもった学問を学ぶことは、皆さんのものの見方、考え方に確固たる基盤を形成します。
その基盤の中には、社会で役立つようなアイディアの種がたくさん詰まっています。
『自然現象は方程式で記述されます』
と言われたら皆さんはどう思いますか?
風でざわめく森の木々や、波打ち際でしぶきを上げて砕ける波を見ていると、
その細部では非常に複雑な挙動をしていることが分かります、
しかし、その現象の裏に潜んでいる基本原理を見い出し、
それを数学の言葉で表すことにより方程式が得られます。