代数学基礎同演習 2011年度秋学期 木曜日 9:00-10:30 10:45-12:15 33教室:
この講義では群にまつわる基本的操作といくつかの性質を説明する. 群や群準同型写像の定義、
準同型定理 や 群の集合への作用
などが前半の重要トピック.続いて有限群に
関するSylow
の定理を説明して、最後に有限生成アーべル群の構造定理をやる.
Books:
Sylowの定理と有限生成アーベル群の構造定理の説明がでているような本を参考にしてください。
具体的な例や問題がのっているものが勉強もしやすいです。たとえば
雪江 明彦 代数学1 群論入門 日本評論社
永尾 汎 代数学 朝倉書店
桂 利行 代数学I 群と環 東京大学出版会
昔から有名でよい勉強になると思われるのは、
ファン デル ヴェルデン 現代代数学 東京図書
講義ではなかなか心湧き立つような事項まで説明できないけれど、
原田耕一郎 群の発見 岩波書店
マーク・ロナン シンメトリーとモンスター 数学の美を求めて 宮本雅彦・宮本恭子 訳 岩波書店
などは面白いと思います。
Gradings:
A-B-C-D
によって成績を評価。配点は講義分50点(試験),あとの50点を演習成績で評価。両方きちんとやることが大切。期末試験は下においた演習問題をやってお
くことがとても重要。総合点の満点は100で合計51点以上で合格C.
Attention:
Memo:
- Week 1:
アーベル群、数の演算でできるアーベル群の例; 群Gの定義、集合XからXへの全単射全体と写像の合成によってできる群
- Week
2: 群の例; n次対称群Sn、一般線形群GLn(K), 部分群の定義
- Week 3:
部分群H<Gに関するGの左Hコセット(xH)、Gの左Hコセット分割、Lagrangeの定理(#H|#G)
- Week 4: 正規部分群の定義; mで割ったあまりの数がつくるアーベル群; Z/mZ,
(Z/mZ)^*, Lagrangeの定理からFermatの小定理
- Week 5: 群準同型φ: G→G'、群同型; Ker φ( Gの正規部分群)、Im φ(
G'の部分群);左コセットの集合G/H, G/Kerφ=Imφ(1:1対応)
- Week 6: 準同型定理 ; 2面体群Dn(正n角形の、表裏も考えた、合同変
換全体のなす群)
- Week 7: 群の共役類分割と類等式; D5 の
共役類分割と類等式の具体的計算、D5の
正規部分群とそれによるD5の剰余群の構造
- Week 8: 共役類の群論的記述:全単射写像 G/Z(z) =
C(x)、類等式に関する注意、共役類をちょうど3つもつ有限群の分類、ノート 演習問題I
- Week 9:
集合Xの変換群、群Gの集合Xへの作用の定義; GのGへの左作用、右作用、共役作用、有限群に関するCayleyの定理, 演習問題II
- Week 10: Gの集合Xへの作用におけるXのG-軌道分割; G-軌道の群論的記述; O(x)=G/Stab(x)
- Week 11: Sylowの定理;3つの定理のstatementsとその証明、 演習問題III
- Week 12: 位数15, 6, 21の群; 有限アーベル群に関する中国式剰余定理; (m,n)=1のときZ/mnZ=Z/mZ×Z/nZ、ノート2
Back to the top page