関数方程式概論 (平成28年度 春学期)
講義担当者
教授: 井口達雄
研究室: 矢上キャンパス14棟541
E-mail: iguchi@math.keio.ac.jp
講義室と時間
講義室: 12棟209(矢上キャンパス12棟2階)
時間: 木曜日5時限(16:30〜18:00)
講義目的と内容
数学解析の基本知識を踏まえて,偏微分方程式の入門的講義を行う.偏微分方程式の分野は広範囲で他の数学分野とも密接に関連していて,その理論は膨大で多岐にわたる.また,物理学,工学等,数学以外の応用面においても,偏微分方程式は重要な役割を果たし,その理論は応用面の問題からも大きな刺激を受けて発展してきた.本講義では,偏微分方程式が色々な面で果たす役割の一端を紹介するとともに,線型偏微分方程式の古典的理論を中心にした基礎理論を講義する.
教科書
参考書
藤田宏 他,数理物理に現われる偏微分方程式T,U,岩波書店
クーラン & ヒルベルト,数理物理学の方法1〜4,東京図書
溝畑茂,偏微分方程式論,岩波書店
L.C. Evans, Partial Differential Equations, AMS
D. Gilbarg & N.S. Trudinger,
Elliptic Partial Differential Equations of Second Order, Springer
成績評価方法
筆記試験(期末試験)とレポートにより総合的に評価する.
講義内容の概ね6割以上を理解していることを合格の基準とする.
講義の予定および進行状況
4月 7日 基本的な偏微分方程式の分類(双曲型,放物型,楕円型,分散型)
レポート問題1
4月14日 初期値問題の適切性,Hadamardの例,熱方程式の導出
レポート問題2
4月21日 熱方程式の導出(つづき),流体の基礎方程式,Transport Theorem
レポート問題3
4月28日 質量保存則(連続の式),Euler方程式,Navier-Stokes方程式
レポート問題4
5月 5日 こどもの日(授業なし)
5月12日 エネルギー積分とその応用
レポート問題5
5月19日 休講
5月26日 波動方程式の解の有限伝播性,Diricheltの原理(変分法)
レポート問題6
6月 2日 試験日(授業なし)
6月 9日 楕円型方程式に対する最大値原理
レポート問題7
6月16日 放物型方程式に対する最大値原理,一般の楕円型作用素
6月23日 偏微分方程式の線形化,平面波
レポート問題8
6月30日 線形分散関係式
レポート問題9
7月 7日 休講
7月14日 Fourier級数による解の構成
レポート問題10
7月18日 補講(教室:12棟209,時間:5時限)
Fourier変換による解の構成
7月21日 特性曲線の方法
戻る
更新日: 2016年7月27日