セミナー

微分幾何・トポロジーセミナー

タイトル 1次ベッチ数が1と等しい複素曲面の変形同値類について
開催日時 2017年3月16日 16:00-17:30
主催者
講演者 村上 翔太 氏 (慶應義塾大学)
場所 矢上キャンパス14-733(14棟7階ミーティング3)
内容 Mを滑らかな実4次元閉多様体とする. このときMに複素多様体の構造が定義できるか, そして仮に定義できる場合何種類の複素構造が定義できるかという問題を考える. ただし複素変形同値である複素多様体は同じとみなす. つまり上記の多様体Mに対し, Mと微分同相な複素曲面(コンパクト2次元複素多様体)の変形同値類の個数d(M)について調べたい. この問はFriedmanとMorganによって提案されたものと思われるが,彼らはMの一次ベッチ数b_1(M)が1以外の場合,d(M)は有限であることを示した.
そこで我々はb_1(M) = 1の場合についてd(M)を調べた.
前回の講演ではb_1(M) =1, b_2(M) =0ならばd(M)が16以下であることを示したが, その後の研究によりd(M)は高々4であることを証明することができた.
本公演ではまずd(M)に関する既存の結果を述べたあと, b_1(M)=1,b_2(M)=0ならばd(M)が4以下であることの証明の概要を紹介する.
とくにb_1(M)=1, b_2(M)=0を満たす井上曲面についてはd(M)に関して評価がこれまで知られていなかったので,本公演ではとくに井上曲面の変形同値類について話したいと思う.
なお本公演では必ず複素構造が定義できるような多様体Mのみを扱う.
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