セミナー

談話会

タイトル 代数的数における値が完全代数的独立性を有する関数について
開催日時 2017年6月2日 15:00-16:00
主催者
講演者 田中 孝明 氏(慶應大)
場所 慶應義塾大学 矢上キャンパス
14棟631A/B
内容 超越数論の目的のひとつとして、解析関数の複数の代数的数における値が代数的独立となる必要十分条件を得ることが挙げられる。
その最も著しい場合として、次のような性質をもつ解析関数が存在する。
その性質とは、存在領域内の自明な零点を除くすべての代数的数における値から成る(無限)集合が 代数的独立となるというものである。
つまり、異なる代数的数を代入するだけでことごとく代数的独立な超越数を与える関数である。
このような性質を有する関数を本講演では「完全代数的独立性」を有する関数と呼ぶ。
さらに、存在領域内の自明な零点を除くすべての代数的数における、任意の階数の導関数値から成る(無限)集合が代数的独立となる関数も存在する。
この性質については本講演では「微分完全代数的独立性」と呼ぶ。
 本講演において、完全代数的独立性さらには微分完全代数的独立性を有する関数の5種類の実例を紹介する。
具体的には、
・微分完全代数的独立性を有する複素整関数。
・単位円を自然境界とし、完全代数的独立性を有する複素解析関数。
・無限積表示され、微分完全代数的独立性を有する複素整関数。
・完全代数的独立性を有する複素3変数関数。
・正標数の関数体において微分完全代数的独立性を有する関数。
以上の5種類について説明する。
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