アブストラクト:
量子言語の主張は、

$(\sharp):$ (多少の無理があっても)すべての現象を量子言語で記述せよ!
であった。 そうならば、「信念」を量子言語で記述したくなる。 この章では、 \begin{align*} \mbox{ "信念" $=$ "オッズ" } \end{align*}



と見なすことで、「信念」を量子言語で記述する。 この方法は、「等確率の原理」の成立が自明として処理できるという 大きなメリットを有する。
この章は、次の論文からの抜粋である。
S. Ishikawa, Mathematical Foundations of Measurement Theory, Keio University Press Inc. 2006.




Again recall that, $\S$1.1, 我々の目的は次図を主張することである:
  • 図1.1: 世界記述の発展史の中の量子言語の位置
上図(特に, ⑦--⑨)から、量子言語は次の3つの特徴をもつと言える: $$ \left\{\begin{array}{ll} \mbox{ ⑦ :量子力学の標準解釈} \\ \mbox{ $\qquad$ (i.e.,コペンハーゲン解釈の真の姿) } \\ \\ \mbox{ ⑧ : 二元論的観念論の終着点 (デカルト=カント哲学) } \\ \\ \mbox{ ⑨ : 未来の理論統計学 } \end{array}\right. $$