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教育・研究方針とその修了用件について


  • 1.教育・研究方針

  • 数理科学とは
    数理科学とは,数学および,数学と諸科学との関係領域に構築された研究分野を総称するもので,数学理論(いわゆる純粋数学)の追求と同時に,現実現象の記述(抽象化・定式化・モデル化)の開発に重点を置いています. 数学は,あらゆる科学技術を語る言語(しかも世界共通の言語)であり,理論的で厳密な思考様式そのものです. 例えば,ある物理現象とある経済現象が同じ微分方程式で記述されることに象徴されるように,幅広い現象が数学的には同じ問題として抽象化・定式化されることが多々あります. このように,様々な現象に共通する数学的な構造をつきとめ,現実世界を数学という言葉で記述し,解析することが,数理科学の意図するところです. この目的を実現するために,データサイエンスや数理情報科学を含む幅広い分野における理論と応用の研究を行います. 研究対象は極めて抽象度の高い純粋数学から,例えば,非線形現象,相転移,液晶や超伝導などの理学や工学と関連した研究,数理ファイナンスなどの経済学と関連した研究など多岐にわたります.

    主な教育・研究主題
    数理科学専修においてはその設立趣旨に沿った教育・研究をおこなっていきます. 即ち,自然科学や社会科学等における様々な現象を数理科学の立場から解析するために必要な理論や方法を教育し,先端的な課題の研究に取り組むことです. そのために数理科学専修における研究分野は,高度に抽象化された基礎数理分野から,諸科学への応用に直結する応用数理分野までの幅広い分野をカバーしています. 具体的には,本専修は,次のような分野を核とします.
      ・代数学 ・幾何学 ・数理解析 ・確率論 ・データサイエンス
      ・離散数学 ・計算数学

    教育の基本的目標
    数理科学専修における教育目標は,基本的な知識や論理をしっかりと修得させることにあります. これは,様々な現象を数理科学の問題として定式化し,その問題を解析するための実力をつけることを意味します. 勿論,数理科学における問題を理解し,興味を持たせるためには学習時間を必要とします. この様な観点から,科目を下記のように大別し,教育を行います.
    • ・ 基本的な専門知識を学ぶ基盤学術科目
    • ・ 数理科学に必要な標準的な専門科目
    • ・ 数理科学における問題提起のための科目
    • ・ 最先端の問題を学ぶ数理科学特別講義
    • ・ 数理科学の具体的な解析について,実践的研究指導を行う課題研究と特別研究


    教育方針
    皆さんはこれから数理科学専修の教員を指導教員として,前期博士課程(修士課程)を過ごすわけですが,その期間を無駄なく有意義なものにしていただきたいと思っています. そのために,教員一同全力で指導にあたる所存です.
    数理科学専修の修士課程の学生に望むことは,まず自分の力で考えることです. その上で,読む-- 書く-- 話すの3つの能力を身につけてください.
    数理科学専修は,数学や数理科学の分野を通して,これらの事を教えていきたいと考えています. 具体的には,次のことに重点をおいて教育をしていく方針です.
    1. 読むこと
      修士課程における第一の目標は,数学や数理科学に関する基礎をきちんとマスターし,この分野においてどのようなことが問題とされ,研究されているかをできるだけ早い機会に把握することです. そのための指針となるような講義が,数理科学専修には開講されています. 諸君の興味や研究の助けになるような講義を充分吟味して履修することを奨めます.
    2. 書くこと
      修士課程修了の前に,修士論文を提出します. 修士論文は修士課程在学中に得た知識や研究状況を理解した上で,新しい問題の解説を含む総合報告や問題に対するオリジナルな取り組みや解決したことについて,テーマを決めて書きあげたものです. これは,数学や数理科学の分野において理解したことを,きちんと表現できているかどうかを判定するためのもので,セミナーを指導する指導教員のアドバイスのもとで行われます. 指導教員とよく相談して,立派な修士論文が書きあがることを期待します.
    3. 話すこと
      数学や数理科学の分野における問題は,その把握や理解が大変難しい. 一方で,多くの人々にその問題の意義や価値を理解してもらわなければなりません. そのためには,自分のおこなっている研究テーマについてのプレゼンテーションが大切です. セミナーのなかで,そのためのトレーニングを充分積んで下さい. 指導教員の推薦があれば,研究集会や学会で発表するのもよいでしょう. 修士論文提出後には,修士論文発表会を行いますが,そこで,担当教員全員による論文発表の判定を行い,修士課程修了の判定をします.


    履修および研究について(修士課程)
    • ・ 基盤学術科目について
      数理科学専修では,基盤学術科目を設定し,少なくとも1科目以上の基盤学術科目の履修を義務づけています. 基盤学術科目は,将来数理科学の分野で研究を行う際に必要となる基本的な専門知識を諸君に修得してもらうために設置した科目です. 自身の専門以外の分野であっても,この科目を履修し,それを十分マスターすることを求めます.
    • ・ 数理科学の研究指導について
      数理科学専修における大きな特徴の一つは,指導教員によっておこなわれるセミナーです. これは学生と指導教員との間でマンツーマンもしくはそれに近い小人数で行われます. 学生はこのセミナーを通して問題の定式化やその解決に必要な方法を学びます. その目的のために,数理科学専修では,以下に述べる課題研究と特別研究第1を設置しています.
    • ・ 課題研究科目
      入学して数理科学専修所属の教員の中から諸君の指導教員が決まると,セミナーを通しての指導を受けることになります. 最後に,そこで学んだ(あるいは研究した)内容をまとめたレポートを提出し,プレゼンテーションを行うことにより,基礎理工学課題研究の単位を取得します. これは,その後に本格的な研究を始める出発点となるもので,課題研究を含む所定の単位数を取得することにより,修士論文着手が認められます.
      標準的には,入学時から一年間かけて課題研究科目の単位を取得しますが,指導教員が十分な学力を認め,修士論文作成のための研究に進んでもよいと判断した場合には,入学から半年で課題研究の単位を取得し,修士論文にとりかかることもできます.
    • ・ 特別研究第1
      課題研究科目を履修し修士論文着手が認められたら,基礎理工学特別研究第1を履修します. これは,修士課程修了に必要な修士論文の作成に関する指導を受けることを目的にした科目です. 修士論文を作成し,修士論文発表会で発表することで修士論文の審査を受けることになります. これにパスすれば基礎理工学特別研究第1の単位がつき,修士の学位を取得することになります.
      数理科学専修では,修士(理学)と修士(工学)の学位を取得することができます. どちらの学位にするかは,指導教員とよく相談して決めてください.
      入学から修士課程修了までは通常2年ですが,特に業績や能力が認められた場合には,課題研究や特別研究第1を半年で取得し,合計1年半または1年の在学期間で修了することもできます.

  • 2.前期博士課程(修士課程)の履修科目と修了要件
  • 3.後期博士課程の修了要件

大学院役職者一覧

  • 大学院主任 | 栗原 将人

    研究室 14棟-745
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  • 大学院学習指導 | 小田 芳彰

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  • 就職関連 | 田村 要造

    研究室 14棟-442
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大学院生向け就職情報

修士課程修了後の進路については指導教員と十分相談することを奨めます。なお、就職委員の先生も相談にのってくれますので、よく相談してください。現在は就職協定がなくなったので、その点を考えて早めに就職担当の先生と相談して下さい。なお、学校推薦のある企業は、数理科学科1階の掲示板に掲載しています。

大学院入試問題

慶應義塾大学理工学研究科基礎理工学専攻の過去に行われた大学院入試の入試問題は,理工学部メディアセンターで閲覧することが出来ます。

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