名前 小田 芳彰
所属・専修 基礎理工学専攻/数理科学専修
学位 理学博士(慶應義塾大学)
研究分野 組合せ論/アルゴリズム/離散幾何
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現在、私は組合せ論、組合せアルゴリズム、計算量理論に興味を持ち研究を行っています。
その一つとして、巡回セールスマン問題の研究を進めてきました。巡回セールスマン問題とは与えられた完全重みつきグラフに対する重み最小のハミルトン閉路(巡回路)を求める問題です。このように問題の定式化自体は簡潔ですが、計算機科学の分野では有名な問題の1つとして知られています。その理由の1つとして、NP困難とよばれる難しい問題のクラスに属していることがあげられます。このNP困難に属する問題は多項式時間(実用的な時間)で解を得ることはできないだろうと予想されています。
そこで、これまでになるべく小さい(つまり最小性は保証しない)ハミルトン閉路を見つける研究がさかんに行われてきました。これらの研究はしばしば実社会での問題に適用できる利点があげられます。
その一方で、多項式時間で解けるクラスに関する研究も行われてきました。言い換えると、多項式時間で重み最小のハミルトン閉路が得られることを保証する十分条件に関する研究にあたります。私は、特に後者について組合せ論の観点から興味を持って研究しています。
このような条件の中でよく知られたものの1つとしてモンジュ性があります。私はこれまでにこのモンジュ性を緩和した条件でしかも多項式時間で解けるようなものをいくつか示しています。このことを保証するために、既存のハミルトン閉路の集合を拡張した新しい概念を導入し、さらにその集合の中の重み最小の解を求める多項式時間アルゴリズムも提案しています。
また、この他にも、グラフ理論、ボロノイ図やデローネ三角形分割などを対象とする離散幾何などについても興味を持ち研究を行っています。